季節労働 ー安定か自由か?都会か田舎か?ー

自由な季節労働が注目されている

「季節労働」というと、昭和の時代だと農業・漁業など、それぞれの季節に合わせて出稼ぎする人のイメージでしたが、近年の季節労働は意味合いが異なり、若者がある目的のもとに飛び込みで働く、言ってみれば「短期アルバイト」として人気になっています。

最近では安定志向の若者が増えている一方で、日本全国を季節ごとに転々として生きていくという自由志向の若者も一定数いるのです。

確かに安定とは程遠い生活ですが、四季を感じながら働くことに喜びを感じるという生き方、働き方が注目されています。

若者の季節労働に注目が集まったきっかけは、NHKで放送された北海道の鮭加工のアルバイト、通称「シャケバイ」と言われています。

仕事内容は、農林漁業の第一次産業が主です。

では季節労働は儲かるのか?
その点が最も気になるでしょう。
データによると概ね次のようになります。

・鮭加工:1,000円
・茶摘み:1,000円
・サトウキビ収穫:900円
・みかん収穫:850円

※時給

時給そのものが、他の職業より特別高いというわけではありません。
「自由な生き方」をしたいというライフスタイルが、魅力なのでしょう。

季節労働には、定番とも言えるルートがあります。

1~4月頃まで温かい沖縄県でサトウキビ収穫をして、5~7月頃まで京都府・静岡県・神奈川県などで茶摘み、6~8月頃まで北海道で昆布干し、9~10月頃まで同じく北海道で鮭加工、12月頃に静岡県でみかん収穫と、1年間で日本列島をグルッと一回りする

季節労働スケジュール

●冬

みかん収穫(静岡県):12月頃
にんじん収穫(群馬県):12月頃
はっさく収穫(和歌山県):12月頃
サトウキビ刈り(沖縄県):1~4月頃
パイン農作業(沖縄県):2~8月頃

●春

葉たばこ収穫(沖縄県):3~8月頃
酪農(北海道):3~9月頃
高原野菜収穫(群馬県・長野県):4~10月頃
チューリップ収穫(富山県):4月頃
茶摘み(京都府・静岡県・神奈川県):5~7月頃

●夏

梅収穫(和歌山県・長野県):6~7月頃

カーネーション収穫(神奈川県):6月頃
トマト収穫(新潟県):8月頃
ブドウ収穫(山梨県):8月頃

●秋

鮭加工(北海道):9~10月頃
すだち収穫(徳島県):9月頃
黒大豆収穫(京都府・兵庫県):10月頃
さといも収穫(福井県):10月頃
りんご収穫(青森県・長野県):11~1月頃

まとめ

「安定」を選ぶか「自由」を選ぶかの究極の職業選択。
また、「都会」を選ぶか「田舎」を選ぶかという視点もあるでしょう。

春夏秋冬、季節を感じながら生活を送りたいと思うなら、季節労働は一つの選択肢でしょう。