高齢者ドライバー事故多発 運転免許証自主返納は特典だらけ

相次ぐ高齢者ドライバーの交通事故

相次ぐ高齢者ドライバーの交通事故




ここ最近、高齢者ドライバーの交通事故が相次いでいます。

この1ヶ月間の主だった高齢者ドライバー事故としては、10月28日に、横浜市で87歳の男性が運転する軽トラックが集団登校していた児童の列に突っ込んで1人が死亡7人が重軽傷を負う事故、11月12日、東京都立川市の国立病院機構災害医療センターで、83歳の女性が運転する車が駐車場を出るときに暴走し、歩道にいた30代の男女をはね2人が死亡、11月13日に、東京都小金井市で、82歳男性が運転の乗用車が女性が乗った自転車をはねて死亡しました。

では高齢者ドライバーの事故は本当に増えているのでしょうか?
80歳以上の高齢者ドライバーの交通事故は年々増え続けています。
警察庁の発表によると、2005年は8645件だったものが、2015年には1万4895件となんと7割増という結果になっています。
中でも85歳以上で事故が倍増しています。

相次ぐ高齢者ドライバーの事故を受け、安倍首相は高齢者ドライバーによる加害事故多発で対策をするように指示しました。

現在決まっていることとして、来年3月に認知機能のチェックを重視した改正道交法が施行されます。
これにより、75歳以上のドライバーは運転免許更新時に認知機能検査を受けることになり、そこで「認知症の恐れがある」と判定された場合は、医師の診断が義務付けられ、認知症と診断されれば運転免許取り消しなどの対象になります。

そこでにわかに注目されているのが、高齢者ドライバーの運転免許証の自主返納です。
11月16日、警視庁が都内の97カ所で、高齢者に対して安全運転や、運転免許証の自主返納などを呼びかけました。

運転免許証の自主返納とは?

運転免許証の自主返納とは?

運転免許証の自主返納とは、本人自らの意思で有効期限の残っている運転免許証を返納することで、運転免許の申請取消し(いわゆる「運転免許自主返納」)です。

運転免許証を自主返納する理由としは、「運転に自信がなくなった」「家族から心配と言われた」などの理由が挙げられます。

●運転免許証を自主返納の申請に必要なもの
・運転免許証
・写真
・交付手数料1,000円

運転免許証を自主返納する場合は、1,000円の手数料を払うことになっています(2016年11月現在)。

運転免許証を自主的に返納した場合、本人の希望によって公安委員会が交付する「運転経歴証明書」が発行されます。
運転経歴証明書とは、過去の運転経歴を証明するものです。
運転経歴証明書は、運転免許証と同様に身分証明書として利用することができます。
ただし、車の運転はできません。



運転免許証の自主返納の特典

運転免許証の自主返納の特典

運転免許証を自主返納すると、様々な特典を受けることができます。
この特典が種類が多く大変お得なのです。

公共交通機関(バス・タクシー)の乗車運賃割引、レストランなどの割引等様々な特典があります。
特典内容は、都道府県によって異なります。

東京都の特典の代表的なものをご紹介します。

・引っ越し料金の10%割引
・帝国ホテル直営レストラン等10%割引
・イオンのWAONカード1枚無料進呈
・三越・伊勢丹・高島屋の自宅への配送無料
・はとバスの定期観光のコース料金5%割引
・明治座の入場券代10%割引
・巣鴨地蔵通り商店街の記念品プレゼント
※一部除外・例外あり

ここに挙げた特典はごく一部で、他にも眼鏡店、薬局店、補聴器店、鍼灸店の割引等々があります。
詳しくは警視庁ホームページ(http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotsu/jikoboshi/koreisha/shomeisho/support.html)
をご参照下さい。

特典の受け方はとても簡単です。
運転免許証を自主返納した際に交付された運転経歴証明書を見せるだけです。

まとめ

高齢者にとって、運転免許証の自主返納は抵抗感がかなり強いためなかなか進んでいないというのが現状です。

しかし、重大事故を起こしてからでは遅いですし、様々な特典がありますから、高齢者と言われる年齢になり、運転に不安を感じたら運転免許証の自主返納をご検討されてはいかがでしょうか。